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![]() Steinberger Riesling Kabinett 州営クロスター・エーバーバッハ醸造所 Staatsweinguter Kloster Eberbach
今回はドイツのオーソドックスな甘口白ワインのご紹介。 このワインの格付けはカビネット。当然、同じシュタインベルガーでも他の格付けも 存在する。この下にはQ.b.A.があり、この上にはシュぺトレーゼやアウスレーゼもあ る。 酒というのは原料の糖分が醗酵してアルコールに変わる。だが、冷涼な気候の下で作 られるぶどうは糖度が十分に上がらず、他の地域よりも酸味の強い、つまり酸っぱい ぶどうとなる。出来るワインはアルコール度数が低くなる。これが典型的なドイツワ インのスタイルだ。 アルコール度数は9度。甘口ではあるけれど、酸味もしっかりしている。酸味の強さ はリースリングという品種の特徴でもある。その結果ワインは甘酸っぱい、レモネー ドのような味わい。それも相当高級で上品なレモネードである。確かに甘いけど、酸 味があるからあとくちはさっぱりしている。だから甘口でもスイスイ飲めてしまうの だ。 あまりにも有名になったためか、1980年代半ばから1990年代はじめまで極端に品質が 低下し、「名門もついに堕ちた」と囁かれていたが、見事な復活を遂げた。今すぐ飲 んでももちろん美味しいが、5年・10年と寝かせてもエレガントだ。入手は比較的容 易なので、ぜひ一度楽しんでみていただきたい。気温が上昇するこれからの季節に は、特におすすめである。 写真は1995年ヴィンテージ。1999年ヴィンテージの小売価格は¥3,000前後。 (サントリー、アサヒビール、日本リカーなど多くのインポーターが扱っており、各 社で価格は異なります) |