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スコッチウィスキーはスコットランドで蒸留・熟成・ボトリングされたウィスキーの総称で、その中でも大麦麦芽(モルト)だけを原料に、単式蒸留器で2〜3回蒸留し、オークの樽で長期間(最低3年)じっくり熟成させたものをシングル・モルト・スコッチ・ウィスキーと言います。
モルトウィスキーは、モルトに炊き込んだピート(ヒースなどの潅木が堆積してできた泥炭)のスモーキーフレーバーと複雑な香味が特徴です。使用する水や酵母の違い、蒸留器の形や樽熟成の方法の違いにより、さまざまな個性のモルトウィスキーがあります。
日本でも広く親しまれているスコッチウィスキーのほとんどはブレンデッドウィスキーと呼ばれ、数十種類のモルトウィスキーとグレーンウィスキー(トウモロコシ、小麦などの穀類を原料として連続式蒸留器で蒸留したもの)をブレンドして造られたものです。
モルトウィスキーは蒸留所ごとにさまざまな個性があるのですが、生産される地域に共通する特徴もあります。
スコットランドのモルトウィスキーは大きく分けて、ハイランド、ローランド、キャンベルタウン、アイラの4つの地域に分かれますが、ハイランドは広くたくさんの蒸留所があるために、ハイランドをさらに細かく、スペサイド地区、アイランズ地区、東ハイランド、北ハイランド、パース州まで分けたりしますが、一般的には、蒸留所がたくさん集まるスペサイト地区と、スカイ島やオークニー諸島などを総称するアイランズ地区までで十分だと思います。
地域ごとの大まかな特徴は次のような感じになります。
アイラモルト
最も重厚で、最も刺激的で、最もピート香が強い。
海藻や藻の味がすると言われる。
ハイランド
爽やかなピート香とまろやかな香味が特徴。
フルボディーの物が多い。
ローランド
ドライなものが多く、ピート香は少ない。
他の地域とくらべると、個性が少なく感じる。
キャンベルタウン
ドライさではハイランドとローランドの中間。
スモーキーで塩気を感じると言われる。
ハイランド(スペサイド)
最も甘くてバランスの良いウイスキー。
華やかな香りの物が多い。
スコットランドの蒸留所の約半数がここにある。
ハイランド(アイランズ)
ジュラ島のアイルオブジュラ以外はピート香が強くスモーキーな味わいのものが多い。
スカイ島のタリスカーなどはアイラによく似ている。